第259号 その2 | 低気温のエクスタシー・ハードバージョン

第259号 その2

ファルージャに行った救援スタッフの証言 


ファルージャに行った救援スタッフの証言 (イラク情勢ニュース)

http://www.asyura2.com/0411/war63/msg/1443.html



URUK NEWS  イラク情勢ニュース        (転送・紹介歓迎)
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2004年 12月 3日 金曜日   

[飛耳長目録]
 ☆破壊と死につつまれた静寂
      Dahr Jamail's Iraq Dispatches 12月2日
 ☆ファルージャ: またも米軍に医者が撃たれた
      アルジャジーラ 12月3日 英字報道から部分訳

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☆★ダール・ジャマイルのイラク速報 Dahr Jamail's Iraq Dispatches
 2004年12月2日 December 02, 2004
 破壊と死につつまれた静寂
The Quiet of Destruction and Death
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http://dahrjamailiraq.com

 破壊と死につつまれた静寂

 今朝は動きだすのが遅くなった・・・道路事情が悪いため、もう少し
遅れるだろうと電話してきたアブ・タラットを待っているとき、大きな爆
発が私の宿泊するホテルを揺るがした。その後まもなくして、迫撃砲
弾が「グリーン・ゾーン」内で破裂し、警戒警報のサイレンが騒々しく
バグダッド中に鳴り響きはじめた。

 自動小銃の発射音が表通りではじけた。

 アラウィ暫定首相がほとんどのイラク人を規制している夜間外出禁
止令の時間短縮を発表したのは吉報である。そうなると、見つかり
次第に撃たれたくなければ、今は午後10時30分までに街頭から姿
を消さなければならないのが、午後11時まで外にいることができる。

 こないだの日曜日(11月28日)、イラク赤新月社が派遣した小さ
な救援の車列は、午後4時30分にファルージャに入るのを許され
た。今日、そのグループに加わっていたメンバーの一人にインタビュ
ーした。彼女は匿名を条件に話した(仮名をスシルとしておこう)。ま
ず第一に彼女が言ったことは、「私の心臓と目はそこで見たことに耐
えきれない。それに耐えようと思えば、もう一つ別の心臓と目が必要
になるほどでした。ファルージャに対してなされたことは正当化できる
ものではない。破壊を免れた民家とモスクを、一つとして見かけなか
った」というものだった。

 残酷な状況を直接目撃した人がするように、スシルは気を落ち着
かせようとして、たびたび話を中断し、話し始めるときには息を止め
た。

 「何も持っていない家族がいくつもあった。3人の娘と2人の息子の
いる家族と出会った。息子の一人ムスタファは16歳だったが、米軍
の狙撃兵に射殺された。そのとき彼らの家は燃やされた。彼らは食
べるものを何も持ってなかった。コメと冷たい水、それも汚れた水だ
け・・・彼らはコメをその汚れた水につけて、1~2時間して、そのコメ
を食べた。17歳の娘ファトマは、これ以上は恐怖に耐えられないの
で、自分の魂をとりあげてほしいと神に祈っていた。」

 その一家の12歳の少年は、かつては医者かジャーナリストになり
たかったとスシルに話した。彼女は一呼吸おいて、「彼は今、もう何
の夢もなくなったと言ったわ。今では眠ることさえできない。」

 「アメリカ兵がそこで悪いことをしたのは確かだが、それを誰が確
かめて告発するのか」と彼女は指摘した。「彼らは私たちがジョラン
地区やその他、激しい戦闘があった場所に行くのを許さなかった。
きっと恐ろしいことのあった場所なのね。」

 彼女は、米軍は民間の車両を集めてきて、通りをブロックするため
に使っていた、と話した。

 スシルはまた完璧に破壊された場面のことを証言した。一つのモス
クと言わず、民家や学校も損害を受けてないものはなく、その状況
は市内に残った数家族にとって切迫したもので、文字通り餓死の一
歩手前。前述の家族のようにして生き延びているという。

 ファルージャの住民は、完全な遺体を埋葬するより、足や腕、とき
には犬がかじったあとの骨だけを埋葬することもある。

 ファルージャでは学校さえも爆撃されたと彼女は言った。スシルは
また、90歳になる男性、ファルージャで最年長の教師が、モスクで
祈っているときに米軍の狙撃兵に頭を撃たれたと話した。

 米軍は、ファルージャから避難した数十万の難民がいつ彼らの街
に戻ることができるか、その日付を明らかにしてないが、2ヶ月はか
かるだろうと見られている。

 教育相は今日、来週にはファルージャで学校が再開されると発表
した。

 だがスシルは、「再建は始まってなかった」と言い足した。「私はま
だ爆弾が投下され黒い煙があがるのを見た。民家も学校も、損害を
こうむってないものはない。誰かが爆撃されなかったと話した地域に
も行ってみたが、そこは完全に破壊されていた」。

 「誰もがナパーム弾が使われたという場所には、アメリカ軍が行か
せなかった」と彼女は言った。「激戦のあった場所とジョラン地区は、
誰も行くことが許されていない」。

 彼女は軍の検問所が多くあったが、彼女が見かけた兵士のほとん
どは大したことをしてなかったという。

 「静かだったが、それは平和の静かさではない」と彼女は話した。
「破壊と死につつまれた静寂だったわ」。

 頭上にヘリコプターの音を聞きながら、彼女は不満ゆえのいらだち
と怒りをこめて、「米軍は市民を助けるために何もしてない。イラク赤
新月社が助けようとしているだけが、ケガ人を助けることは誰にもで
きない。赤新月社にも」と説明した。

 午後遅く、イラクの友人の一人が私の部屋に立ち寄った。私たち
は日が暮れるまで話をし、彼女は暗くなって外に出るのを好まない
ので、立ち上がって帰る準備をした。

 上着をとりあげながら彼女は言った。「イラクは悪くなる一方だって
ご存じよね。毎日が前の日よりも悪くなる。今日は明日よりも良いで
しょう。今、この時は、次の時間よりは良い。これが今のイラクにおけ
る私たちの生活なの」。

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☆★医者が負傷  Doctors wounded
  アルジャジーラ 2004年12月3日
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http://english.aljazeera.net/NR/exeres/A11034FE-70CD-439F-B3B6-C3485FFF2331.htm

 (Police in Baghdad target of twin attacks 「バグダッドの警察署
が攻撃された」という記事の後半部分から)

 米軍兵士が運行中の救急車に発砲したさい、ファルージャの病院
の院長ラフィ・アル・イサウィ医師が二人の同僚とともに負傷した。

 イサウィとその同僚は、イラク暫定政府の保健省と米軍から市内で
医療センターを復興する許可を与えられたあと、ファルージャで活動
していた。情報提供者が語った。

 アルジャジーラは、ファルージャから逃れて、北部サクラウィヤの政
府ビルとテントにとどまる4000人以上の住民が、食料、飲料水、医
薬品を含む基本的な生活必需品の不足によって、厳しい生活状態
に直面していることを確認した。

 ※訳注: 11月30日付のイラク・レジスタンス・レポートに紹介さ
れた記事に、市東部に開設された病院で働く4人の医師の名前が
挙げられている。メール版では氏名を記さなかったが、「イスラム・
メモ通信員は、新しい病院で働いている4人の医者は、ラフィ・アル
・イサウィ医師、タリブ・アル・ジャナビ医師、ハミド・アル・ワリミ医師、
バシム医師だと報告した。スハイル・マフムード医師はこの地域に
入るのを許可されなかった」と報じられた。同じ医者だと思われる。

▼イラク・レジスタンス・レポート 11月30日付
http://www.geocities.jp/urknews/resistance_report_2004Nov30.html


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※ イラク・レジスタンス・レポート

http://www.geocities.jp/urknews/Iraqi_resistance.html

※ イラク戦争の真実

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